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アルダー材とは?メリット・デメリットやどのような家具に使われるか解説

家具を購入する際に価格やデザインを重視する方は多いはず。しかしライフスタイルやインテリアに合った家具を選ぶのであれば、家具に使用される木材の種類にもこだわってみるのがおすすめです。

木材は種類ごとにさまざまな特徴があり、色や木目といった見た目が異なるのはもちろん耐久性や加工しやすさなど多くの違いがあります。

中でも「アルダー材」は木目や節が主張しにくく美しいため、人気の高まっている木材です。

アルダー材の特徴から家具に使用するメリット・デメリット、どのような家具に使用されているかを解説するので、ぜひ家具選びの参考にしてみてください。

アルダー材とは?美しい木肌が特徴

アルダーはカバノキ科ハンノキ属の広葉樹で、北米やヨーロッパを中心に分布しています。

硬く重い傾向にある広葉樹の中では、比較的柔らかいのが特徴。電動工具・手道具にかかわらず加工しやすくなっており、扱いやすい木材です。

ただし水に弱く腐りやすいため、防腐処理を施す必要があります。

アルダー材は家具をはじめギター・ベースといった楽器や、彫刻の素材など幅広く活用されている木材です。木肌に癖がなく木目・節が主張し過ぎないため、凛とした木目の魅力を活かす製品が多くなっています。

また伐採直後は白っぽい色をしていますが、空気に触れることで時間とともに淡紅褐色や淡黄褐色に変化していくのも特徴です。

アルダー材はタモ材・アッシュ材・オーク材などの台頭により、一時期流通量が減少していましたが、他の木材の価格が高騰したことや資源の枯渇傾向などによって、2010年頃から再び市場へ出回るようになりました。

人気木材の1つとなっており、ナチュラルカラーの木材と言えばアルダー材といっても過言ではありません。

アルダー材を家具に使用するメリット

人気木材の1つであるアルダー材ですが、家具に使用するには3つのメリットがあります。それぞれの特徴を紹介します。

木目や節が主張しにくく優しい

木目や節が主張しにくく優しいのが、アルダー材の大きな特徴です。

アルダー材は木材らしい温もりを感じさせてくれるため、素材が持つ独特の風合いを活かしたナチュラルカラーな家具に適しています。

美しい木肌を活かすために、一般的な木材とは異なる処理を施される場合もあるほどです。

一般的な家具の表面を仕上げるには、ほとんどの場合でウレタン塗料やラッカー塗装が使用されていますが、アルダー材の家具には「自然塗装(オイル塗装)」が施されることが多くなっています。

自然塗装はウレタン塗装に比べ高価ですが、アルダー材の美しい木肌を活かしたいという想いから自然塗装の採用が多くなっており、手頃な価格帯の家具であっても「自然塗装仕上げ」と表記されたものが多く流通しています。

アルダー材は優しい印象があるのでカントリーテイスト・北欧テイストのような、ナチュラルカラーを活かした部屋全体が明るくなるようなインテリアスタイルにぴったりです。

柔らかいため加工しやすくデザイン性が高い

アルダー材は柔らかい木材のため、電動・手動を問わず加工しやすいのが特徴。ギターやベースのボディのような、曲線で作られる製品に使用されているほどです。

「DIYしない人には関係ない」と思われるかもしれませんが、加工しやすさはデザイン性の高さにつながるため重要なポイントです。

加工がしやすければしやすいほど、家具を美しく仕上げやすくなります。

例えばテーブルの天板のフチ。木材の種類によっては四角く切り落とし、表面を仕上げるだけのものも多くあります。

しかしアルダー材であれば、緩やかな丸みを帯びたフォルムに加工したデザイン性の高いものへ仕上げることが可能です。

こうした加工のしやすさが、家具のデザイン性やクオリティの高さを引き出しています。

経年による色の変化を楽しめる

時間の経過によって、木肌の色が変化していくのもアルダー材の特徴です。

木材の経年変化は木の種類によってさまざまで、色が濃くなっていく木材もあれば、反対に色が淡くなっていく木材もあります。

アルダー材の場合は時間が経つにつれ明度が高まっていくのが特徴で、オレンジ系の温かみがある色から、白っぽい色へと変化していきます。

光に当たることで段々と明るくなっていくため、経年変化を楽しめるのもアルダー材の魅力の1つです。

アルダー材を家具に使用するデメリット

「木目や木肌の美しさ」「加工しやすさ」などのメリットがあるアルダー材ですが、反面デメリットもあります。

納得して購入するために、メリットだけではなくデメリットも押さえておきましょう。

耐久性が低く傷つきやすい

加工しやすい柔らかさがある反面、傷つきやすく凹みやすいという耐久性の低さがデメリットです。

物を落としたりぶつけたりすると、傷がつきやすいため、小さいお子さんやペットがいる家庭だと、傷や凹みが目立ってしまうかもしれません。

浅い傷であれば、補修材を塗れば修復可能です。深い傷の場合はサンドペーパーで削るなどの修繕が必要となります。

耐久性が低くても家具が壊れやすいわけではありませんが、傷・凹みなどで見た目が悪くなりやすいので、傷がつきにくい環境での使用が適しています。

アルダー材に限ったことではありませんが、水を含むと反りやすくなってしまいます。

アルダー材をはじめ無垢材(丸太から切り出した木材)は、水を含むと膨張し反りやすくなるのが特徴です。木材が反ると破損につながる可能性があるので、水を含ませないようにする必要があります。

とはいえ家具に加工される段階で、表面に塗装などコーティングが施されるので、基本的には問題ありません。

もし撥水性が落ちたり、表面の塗装の傷みが目立ってきたりした際には、再塗装すれば修復できます。

アルダー材はどのような家具に使われる?

木の温かみが感じられるアルダー材は、さまざまな用途で使用されています。

家具の場合は椅子やダイニングテーブル、チェスト、ラック、テレビボード、ベッドなど、日常的に使用する多くの家具に、アルダー材は使われています。

メリットとして伝えしたとおり木目や色が美しく、加工のしやすさからデザイン性も高いため、ナチュラルカラーを活かしたインテリアの素材としてぴったり。部屋全体を優しく明るい印象にしてくれる木材です。

アルダー材の家具は北欧テイストやカントリーテイストのインテリアにマッチするので、これらのテイストで部屋全体を明るい印象にしたい方におすすめです。

アルダー材の家具は部屋全体を明るい印象にしてくれる

アルダー材は「木目や節が主張しにくく優しい」「加工しやすくデザイン性が高い」「経年変化を楽しめる」というメリットがある人気の木材です。

アルダー材の家具は美しい木目を活かしたナチュラルカラーのものが多く、部屋全体を明るくしてくれる温かみがあります。

ただし傷や凹みが生じやすくなっているので、小さいお子さんやペットがいる家庭では扱いに注意が必要です。

またアルダー材は椅子やダイニングテーブル、チェスト、ラック、テレビボード、ベッドなど、家具の種類を問わず広く使用されてるため、インテリアをアルダー材でトータルコーディネートすることもできます。

インテリアにアルダー材を取り入れて、優しく温かみのある部屋にしてみましょう。

最終更新
2022.08.02

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