COLUMNコラム

ナラ材とは?5つの特徴やオーク材との違いを解説

家具の購入を検討していると、さまざまな木材が材料として使われており、その違いがわからず悩まれる方もいらっしゃるでしょう。

数ある木材の中でも、ナラ材とオーク材はよく似ており、素人目にはなかなか区別がつきにくいものです。

しかし木材にはそれぞれ特徴があり、木材の特徴によって家具の見た目や機能も異なるため、木材の特徴を知っておけば、よりライフスタイルやインテリアにマッチした家具を選べます。

この記事ではナラ材の特徴やオーク材との違い、どのような家具に使われているのかを解説します。ぜひ家具選びの参考にしてみてください。

ナラ材とは?どのような木材?

ナラはブナ科コナラ属の落葉広葉樹で、日本や中国、ロシアなどが産地の樹木です。

国内では北海道から本州、四国、九州にわたって分布しています。

ナラは「どんぐり」がなる木として有名で、日本では身近な樹木の1つです。さまざまな種類がありますが、国内では一般的にナラと言えばミズナラを指します。

伐採の際に大量の水を噴出することからミズナラと呼ばれ、ほのかに甘い香辛料のような香りがします。

特に北海道産のナラが良質とされ「道産の楢(ナラ)」(ジャパニーズオーク)と呼ばれ人気を博し、世界的に取引されました。

北海道産のナラ材の流通量は減少したものの、その人気は衰えておらず、今なお北海道産のナラ材にこだわり続けるメーカーがあるほどです。

またナラ材は耐久性の高さや木目の美しさから、家具やフローリングなどの建材に使用されています。傷や凹みに強いため、長く使い続けられるのが魅力です。

他にも液体を漏らさない高い耐水性から、ウイスキーの熟成樽としても活躍しています。

熟成樽にナラ材を使用することで、ナラが持つ独特の香りがウイスキーに移り、お香の伽羅や白檀のような芳醇な香りを放つ世界でも人気の「ジャパニーズウイスキー」ができあがります。

ナラ材とオーク材はどのような違いがある?

北海道産のナラがジャパニーズオークと呼ばれたように「ナラ材=オーク材」とされることもありますが、両者は全く同じではありません。

とはいえ見た目に大きな違いはなく、ほとんど見分けがつかないほどに似通っています。

ナラ材とオーク材の主な違いは産地。ナラ材は日本やロシア、中国に分布しているミズナラですが、オーク材は北米やヨーロッパに自生するナラに似た樹木を指します。

オーク材は「ホワイトオーク」と「レッドオーク」の2種類あり、特にホワイトオーク材は色合いや木目などがナラ材によく似ているため、プロでも見分けるのは困難です。

ホワイトオーク材はナラ材の代替品として使用されるほど酷似していますが、厳密にはナラ材より木目が荒く木肌が白くなっています。ナラ材と同様に水が浸透しにくく、ウイスキーの熟成樽に用いられることもあります。

一方レッドオーク材はミズナラではなくカシワに近い種類で、心材が赤みがかっているのが特徴です。独特の赤みがあるため、家具に使用するとアンティーク家具のような、重厚感ある雰囲気を醸し出します。

ただしナラ材やホワイトオーク材のような水への耐性はないため、水回りの床材やウイスキーの熟成樽などには不向きな素材。薪にされ燃料となることも多い樹木です。

耐水性が必要な場合は、レッドオーク材ではなくホワイトオーク材やナラ材が適しています。

ナラ材の主な5つの特徴

ナラ材の概要やオーク材との違いがわかったところで、ナラ材の特徴を5つご紹介します。

国産・海外産共に希少

ナラ材は日本産・海外産共に希少な木材となっています。

国産ナラ材はヨーロッパなどへ大量に輸出された時期もありましたが、大量伐採や自然災害などの影響により数が減少し、国土保全のため市場が限定されるようになりました。流通量が減少したため、国産のナラ材は入手困難です。

一方でロシア産のナラ材も、ワシントン条約の希少樹種に認定されたため輸出が制限されており、入手が難しくなっています。

さらには中国産のナラ材も輸入規制がかかったり、中国国内で需要が高まったりしており、入手困難な状況です。

国産・海外産どちらのナラ材も希少で入手が難しくなっているにもかかわらず、ナラ材の人気は依然高いため価格が高騰しています。

柾目に現れる独特の虎斑模様

ナラ材の大きな特徴は、柾目(まさめ)に現れる「虎斑(とらふ)」と呼ばれる模様です。

柾目とは「丸太を中心で切断した際に現れる縦方向に真っすぐな木目」のことで、家具の模様となるため重視される部分です。

ナラ材の柾目は虎の毛並みのような、独特の模様が現れるのが個性となっています。

裂けにくく硬い耐久性

ナラ材に限らず広葉樹は裂けにくく硬いため、高い耐久性を誇るのも特徴です。

そのためナラ材は人が歩いたり物を落としたり、テーブルや家具を動かしたりと、日々さまざまな衝撃を受ける床のような、高い耐久性が必要となる部分によく使われます。

傷や凹みに強いため、家具に用いれば長年使い続けられる逸品になります。

液体が染み込みにくい高い耐水性

ナラ材は液体が染み込みにくい高い耐水性を持つのも、大きな特徴です。

樹木には、道管と呼ばれる根が吸収した水分を枝や葉に送るための穴が無数にあります。ナラ材の道管にはチロースという化学成分が詰まっているため、液体が入り込みにくくなっています。

道管が塞がっているおかげで耐水性が高くなっているからこそ、ウイスキーの熟成樽に使用しても液体が外に漏れ出ません。

さらに防虫効果の高い「タンニン」が多く含まれていることから、虫を寄せ付けないため、水回りでの使用に適した木材です。

経年による変化を楽しめる

ナラ材は経年により色が変化するのも特徴です。

伐採された当初はうすだいだい色のような色をしていますが、時間が経つにつれ黄色味を増していく「黄変」が起こり、飴色へ変化していきます。

経年変化によって徐々に色が変わっていく様子を楽しめるのも、ナラ材の魅力の1つです。

オイルやワックスで定期的に手入れすればツヤを与えられるので、より美しく見えます。

ナラ材はどのような家具に使われている?

ナラ材はウイスキーの熟成樽やフローリングなどの建材に用いられますが、家具としてはどのようなものに使われているのでしょうか。

ナラ材は日常的に使われるさまざまな家具で使用されており、ソファーや椅子、テーブル、テレビボード、チェスト、キャビネットなど幅広く活用されています。

ナラ材が持つ明るい色合いを活かすために、ナチュラルカラーな家具に仕上げられることも多く、木肌が持つ素朴で温かみのある色合いは、部屋全体を明るい雰囲気にしてくれます。

木目を活かしたナチュラルカラーな家具は、北欧スタイルのインテリアとマッチするので、ナチュラルで上品な印象の部屋にしたい方にぴったりです。

ナラ材は独特の模様が美しい耐久性・耐水性の高い木材

ナラ材は国産・海外産共に希少な木材ですが、虎斑と呼ばれる独特の模様が美しく根強い人気を誇ります。

ナラ材は木目が美しいため、木目を活かしたナチュラルカラーの家具の素材にぴったり。年月とともに変わりゆく色合いを楽しめます。

また傷や凹みが付きやすいフローリングや、ウイスキーの熟成樽などにも使用されるほど、高い耐久性・耐水性を誇るため、ナラ材の家具は長く使い続けられるのも魅力です。

最終更新
2022.02.28

三原 悟出雲工場 工場長

出雲市湖陵町出身。18歳の時に株式会社キノシタ出雲工場に入社。あらゆる技術を習得し、現在、工場長を務める。近年、出雲市内の企業と共同でIZUCOブランドの家具を立ち上げプロモーション等を開始。平成30年からIZUCOブランド製造を行い、市場の拡大を図る。