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ウレタン素材の特徴とは?メリット・デメリットや種類を解説

さまざまな製品に使われているウレタン素材ですが、どのような特徴があるのか、具体的に分かる人は少ないのではないでしょうか。
ウレタンとは正式にはポリウレタンと呼ばれる素材で、プラスチックの一種です。原料の配合方法や成形方法により、さまざまな姿に変化し断熱材や塗料、接着剤、合成皮革、繊維などに使用されています。本記事では、身の回りに溢れるウレタン素材の特徴や、メリット・デメリットなどを解説します。

ウレタン素材の特徴とは

ウレタン素材はプラスチックの一種。正式にはポリウレタンといい、ウレタンゴムやウレタン樹脂とも呼ばれます。
基本的に2種類の原料を混ぜて反応させることで作られ、配合方法や成形方法によって多種多様な性質のウレタンが出来上がります。
プラスチックでありながらゴムのような伸縮性を持ち、強度が高いのが特徴です。他にも軽量・吸水・吸音・断熱・衝撃吸収といった特徴があり、これらを活かしてさまざまな製品に使われます。身の回りではソファやスポンジ、マットレス、カーペット、洋服など、あらゆる場面で使用されています。

ウレタンを使用するメリット

ウレタンには多くの機能があるため、さまざまな製品に使用されています。
ウレタンを使用するメリットとして、主に以下の5つが挙げられます。
● 伸縮性がある
● 乾きやすい
● 軽い
● 耐衝撃性が高い
● シワができにくい
例えば服に使用すると、体にフィットしやすく速乾性の高いものになります。衝撃に強く弾力があるため、ソファやマットレスにもぴったりです。

ウレタンを使用するデメリット

ウレタンはメリットの多い素材ですが、デメリットもいくつかあります。主に以下の4つが挙げられます。
● 水に弱い
● 湿度・温度の変化に弱い
● 紫外線に弱い
● 微生物に弱い
ウレタンは水や温度変化、紫外線、微生物などに弱いため、経年により劣化しやすい素材です。そのためどちらかというと、長年使用するのには向いていない素材と言えます。

ウレタンは大きく2つの種類に分けられる

ウレタンは製造方法によって多様な性質を持ちますが、大きく分類すると「フォーム・非フォーム」の2つに分けられます。
それぞれの特徴を解説します。

フォーム

フォーム(泡)状のウレタンのことで、生成時に発生した小さな気泡が膨らんでいくことで形作られます。
ウレタンを泡状に発泡させる方法はいくつかあり、方法しだいで気泡の大きさや密度が変化。フォームの硬さによって、以下3種類に分けられます。
● 軟質ウレタンフォーム:クッション性と復元性の高さが特徴。クッションやスポンジなどに使われ、日常生活でよく目にします。
● 半硬質ウレタンフォーム:軟質・硬質ウレタンフォームの中間で、高反発・高弾性が特徴。マットレスの芯材などに使われます。
● 硬質ウレタンフォーム:硬さと断熱性の高さが特徴。小さな泡の集合体のような見た目をしており、気泡内に熱を伝えにくいガスが入っているため優れた断熱性能を長期間発揮します。住宅などの断熱材として使われます。
このように同じウレタンフォームでも製造方法によって性質が異なるため、さまざまな用途で使用されています。

非フォーム

フォーム状になっていないものは、非フォームに分類されます。非フォームには多くの種類があり、エラストマーや皮革、繊維、塗料、接着剤などがあります。
代表的なのがエラストマー(ELASTIC(弾力)+POLYMER(化合物)の造語)で、機械的強度、低温特性、耐摩擦性、耐候性、耐油性を持つのが特徴です。さまざまな形状に加工できるため、自動車やバイクのタイヤ、ソール、スマートフォンの保護フィルムなど、使用される製品は多岐に渡ります。

ウレタンが使用されている製品

ウレタンはさまざまな姿になって使われているので、普段何気なく使っている製品もウレタン製かもしれません。
ウレタンが使用されている代表的な製品を紹介します。
● 軟質ウレタンフォーム:自動車や鉄道車両の座席用クッション、床天井などの吸音・制振材、サドル、ヘルメットの内張り、椅子、座イス、ソファ、クッション、マットレス、枕、カーペット、食品・果物梱包材、靴、保温・断熱材
● 半硬質ウレタンフォーム:自動車のインストルメントパネル、アームレスト、ヘッドレスト
● 硬質ウレタンフォーム:漁船、大型船、救命艇の浮力材、冷凍庫、鉄道コンテナ、新幹線
● 非フォーム:スマートフォンの保護フィルム、自動車・バイクのタイヤ、ソール、テーブルなど天板の塗料、建築物の外壁用塗料、木材・金属・タイルなどの接着剤、水着、スポーツウェア
この他にも多くの製品に使用されており、見える・見えないに関わらず多くの場面でウレタンは活躍しています。

ウレタンはどうやって作られる?代表的な製造方法

ウレタンの製造方法は複数あり、用途に合わせた方法で作られます。代表的な4つの製造方法は、以下のとおりです。
● スラブ成型:発泡したウレタンを裁断し、用途に合わせた形状に加工します。
● モールド成型:鋳型へウレタンを注入し、膨らませる方法。鋳型どおりに成形できるため、自動車のドアのような複雑な形状も作れます。
● ラミネート成型:表面材の間にウレタン原液を流し込み発砲させることで、表面材とウレタンフォームを一体化させる方法。表面材は紙、アスファルト、石膏ボード、ベニヤ板、金属板など多種多様です。
● スプレー発泡:ウレタン原液を吹きかけ発泡させる方法。つなぎ目ができないのが利点で、建設現場などで行われます。
原液を発砲させる工程は共通ですが、細部の違いにより異なるウレタンが生み出されます。

ウレタン素材は製造方法によって異なる特徴を発揮する

ウレタンは製造方法によって多様な特徴を持つため、姿を変えて多くの製品に使用されています。ソファのクッション部分やマットレスのような見えない部分から、タイヤのようなよく目にする部分まで、生活のさまざまな場面で活躍しています。

最終更新
2022.06.03

三原 悟出雲工場 工場長

出雲市湖陵町出身。18歳の時に株式会社キノシタ出雲工場に入社。あらゆる技術を習得し、現在、工場長を務める。近年、出雲市内の企業と共同でIZUCOブランドの家具を立ち上げプロモーション等を開始。平成30年からIZUCOブランド製造を行い、市場の拡大を図る。