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家具は経費に計上できる?経費で落とすためのポイントを解説

経営者・個人事業主を問わず、仕事で使用するモノはなるべく経費に計上して、節税対策したいものですよね。

中でも家具は購入費用が高くなりやすいので、できるだけ経費に計上したいと思われるでしょう。実は家具も条件を満たせば、経費に計上可能です。

とはいえ「どこからどこまで経費に含まれるのかわからない」方も多いのではないでしょうか。

そこで家具を経費に計上するためのポイントを解説します。企業・個人事業主・在宅勤務それぞれの場合に分けて解説するので、家具を経費計上したい方はぜひ参考にしてみてください。

経費とは?計上できる・できないモノの違い

そもそも経費に計上できる支出は「事業に関わる支出」もしくは「会社の売上に関わる支出」が該当します。

文房具を例にすると、仕事で使用するボールペンであれば経費に計上できますが、プライベートで使用するボールペンであれば経費には計上できません。

仕事でもプライベートでも使用する場合は、按分(基準の数量に応じて割り振る)する必要があります。

例えば自宅で仕事をする個人事業主やフリーランスであれば、家賃や水道・光熱費、通信費などは、事業に使った費用の分だけ計上します。

全額は難しいものの、仕事に使用している分に関しては経費に計上可能なため節税につながります。

経費に計上できる費用かどうかは、税務署から経費に関して指摘された際に、事業に関連する支出だと客観的に主張できるかが大きなポイントとなります。

家具を経費に計上するための2つのポイント

家具を経費として計上するために、押さえておくべきポイントを2つご紹介します。

事業との関連性を証明する

「事業に関連する支出」であると証明できれば、家具の購入費用を経費に計上できます。

例えばパソコンで仕事をするために、机や椅子を新たに購入しないといけない場合は、机・椅子の購入代金を経費に計上できます。

税務署から指摘されても、プライベートで使用するのではなく、業務上必要だと説明できるようにしておきましょう。

ただし、たとえ事業に関連する出費であっても、必要以上に高額な金額だと、不自然な出費として税務署に指摘されるかもしれません。

例えば従業員用の椅子にもかかわらず、あまりにも高級な家具を買い揃えていれば、不自然だとみなされる可能性があります。

取得価額を10万円未満に抑える

家具を経費計上するためには、購入金額を10万円未満に抑える必要があります。

机や椅子などの家具は、消耗品費として計上できますが、これは10万円未満の物品(青色申告者の場合は30万円未満)もしくは使用可能期間が1年未満の物品購入にかかる費用とされています。

もし10万円以上の家具であれば、固定資産となってしまうので、消耗品費として計上できません。

固定資産の場合は減価償却を行い、毎年少しずつ経費を計上することになるので、購入した年に全額を経費計上できないので注意しましょう。

ちなみに机・椅子・ラックなどがセットになって販売されている場合は、セット料金が10万円以上になれば、固定資産扱いになってしまいます。セット購入は割引される場合もありますが、金額しだいでは消耗品費として計上できなくなるので注意しましょう。

家具は経費に計上できる?3つの場合

家具は経費に計上できますが「自宅で作業しているフリーランスの場合は?」「テレワークで自宅が仕事場になっている場合は?」と疑問に思われたかもしれません。

そこで以下3つの場合に分けて、それぞれ家具を経費に計上できるのか解説します。

事務所・オフィスの場合

事務所やオフィスで必要な家具を購入する場合は、事業に関係ある範囲であれば計上可能です。

例えば応接室に設置するソファや、従業員のデスクワークに必要な机・椅子、事務所の休憩スペースで使用する食器棚などが考えられます。

ただし必要以上に高級な家具は、税務署に指摘される可能性があるので注意が必要です。

自宅兼事務所の場合

個人事業主やフリーランスの方であれば、自宅兼事務所となっている場合もあるでしょう。

自宅兼事務所に設置する家具も、仕事用に使っているのであれば全て経費に計上できます。

ただし一部でもプライベートで使用しているのであれば、按分する必要があります。

例えば仕事用のデスクを、食事や趣味などの時間にも使用しているのであれば、仕事で7時間・遊びで2時間のように、どのくらいの時間・どのように活用しているのか税務署へ説明できるようにしましょう。

在宅勤務の場合

コロナ禍の影響で在宅勤務に変わったことで、出費が増えたという方もいらっしゃるでしょう。

マイナビニュースが2021年1月に行った調査によると「テレワーク用の机と椅子を購入した」「スマートフォンスタンドなど環境を整える出費があった」など、在宅勤務に伴いさまざまな出費があるようです。

在宅勤務に伴う出費も業務に必要と示せれば、企業は経費に計上できるため、会社に請求できる支出です。

ただし在宅勤務者の家具購入費を経費として計上するかどうかは、予算の都合や内容などから会社が判断します。

たとえ事業に関連していても、会社の判断によっては経費精算が認められない可能性もあります。

家具の種類によって勘定科目が異なるので注意

家具は通常であれば消耗品費として計上されますが、家具の種類によっては「建物」として計上される場合があります。

勘定科目が消耗品費ではなく建物になると、固定資産になるので注意が必要です。

組立家具・オーダー家具の場合

一般的な組立家具や、オーダーメイドの家具であれば、税法上は器具・備品に該当します。

業務上必要なもので、10万円未満の家具(青色申告者の場合は30万円未満)であれば、消耗品費として計上できます。

造り付け家具の場合

一般的な家具とは違い動かせない造り付け家具の場合は、建物の一部とみなされるため、勘定科目としても建物に分類されます。

所有する建物の耐用年数に応じ、減価償却することになります。

例えば個人経営のカフェに、おしゃれな家具を設置したいと思った場合であれば「家具を購入する」のと「建物購入時に造り付け家具を設置する」のでは、税務上の扱いが異なるため、慎重に考える必要があるということです。

ただしリノベーションなどで既に所有している建物へ、新しく造り付け家具を取り付ける場合や、賃借建物に造り付け家具を設置する場合は、消耗品費として計上可能です。

その場合は他の家具と同様に、取得価額が10万円未満(青色申告をしているなら30万円未満)の必要があります。

家具の経費計上を正しく理解すれば節税につながる

値段が高くなりやすい家具は、なるべく経費に計上して、節税対策したいと思われる方が多いでしょう。

家具を経費計上するポイントは「事業に関連する支出」「取得価額10万円未満(青色申告者の場合は30万円未満)」を満たすのが大切です。

事業に関連しない家具であれば税務署に指摘され、不足分の所得税や消費税の支払いを命じられる可能性があります。

また取得価額が10万円以上(青色申告者の場合は30万円以上)になると、固定資産となり減価償却を行う必要性が発生します。

うまく節税するために、家具を経費計上するためのポイントを押さえておきましょう。

最終更新
2022.05.27

三原 悟出雲工場 工場長

出雲市湖陵町出身。18歳の時に株式会社キノシタ出雲工場に入社。あらゆる技術を習得し、現在、工場長を務める。近年、出雲市内の企業と共同でIZUCOブランドの家具を立ち上げプロモーション等を開始。平成30年からIZUCOブランド製造を行い、市場の拡大を図る。